蘇民将来(そみんしょうらい)とは奈良時代初期に編纂された備後国風土記(びんごのくにふどき)に伝わる説話です。
旅の途中で宿を乞うた武塔神(むとうしん)を裕福な弟・巨旦将来(こたんしょうらい)は断り、貧しい兄・蘇民将来は粗末 ながらもてなしました。後に再訪した武塔神は、弟将来の妻となっていた蘇民の娘には茅の輪を付けさせました。その後、兄弟が住んでいた村に突然疫病がはや
り、村人は皆死んでしまいました。しかし茅の輪をつけた兄の蘇民将来の家族だけが助かったのです。武塔神は速須佐雄能神(スサノオ)を名乗り、以後、茅の 輪を付けていれば疫病を避けることができると教えたとされるものです。